治療期間と期待される効果の目安
個人差はありますが6カ月以上継続して服用することで、効果を実感します。
プロペシアの1年間での臨床効果
プロペシアに関するQ&A
フィナステリドについて
フィナステリドとは
人体における男性ホルモンの作用を抑制する抗アンドロゲン薬の一種です。
もとは排尿障害などを起こす前立腺肥大症や前立腺がんに対して使用する薬として1991年に開発されましたが、その後1mg服用で男性型脱毛症(AGA)に改善の兆しが見られたため、1997年にFDA(アメリカ食品医薬品局)によってAGA治療薬として認可されました。日本では2005年に厚生労働省に認可され、同年万有製薬(現在MSD社)より「プロペシア」の名で発売、AGA治療薬として医療機関にて処方されています。
当院では正規MSD社の「プロペシア」とジェネリック医薬品としてcipla社の「フィンペシア」を取り扱っています。
フィナステリドの効果
AGAにおけるフィナステリドの効果は、AGAの最大原因のひとつとされる男性ホルモン「ジヒドロトテストステロン(DHT)」の生成の抑制にあります。DHTはAGAの脱毛因子であり、男性ホルモン「テストステロン」が酵素「5αリダクターゼ」によって変換されることで発生します。フィナステリドはこの5αーリダクターゼの働きを阻害し、テストステロンがDHTに変換されるのを防ぎます。
フィナステリドの副作用
フィナステリドは効果の高い医薬品であることから、副作用を起こす可能性もあります。
プロペシアを1mg服用した場合、全体の5%程度の人に胃部不快感や性欲減退などの副作用が見られた他、さらに低い確率で勃起不全、
精子減少などの症状が見られたとの報告があります。しかし、割合でみてもわかる通り、副作用の発症率は極めて低く、1mg/日の用量を
守って服用していれば、ほとんど副作用の心配はいりません。
ただし、フィナステリドは成人男性のみ服用が認められている薬で、女性や未成年者は服用を禁じられています。
商品名 | プロペシア | フィンペシア |
---|---|---|
メーカー | MSD社(日本) | cipla社(インド) |
成 分 | フィナステリド1mg | フィナステリド1mg |
メリット | 日本で製造されているので安心感がある。 | 高価なプロペシアに比べジェネリック製品のため安価である。 |
デメリット | 高価である。 | 海外の薬のため情報が氾濫している。 |
プロペシアはもともとアメリカのメルク社の特許製品でした。日本では、2005年に万有製薬から発売になりました。プロペシアは日本で製造されているため安心感がもてますが、ジェネリック医薬品でも有効成分に違いはありません。効果にも違いはありませんので、皆さんジェネリック薬を購入される方が多いのが現状です。フィンペシアのコーティング剤に含まれるキノリンイエローという着色剤が発ガン性物質と噂になっていますが、厚生労働省に確認したところ噂が先行してしまっている現状とのことです。
最近インターネットを通じて、個人でお薬を購入される方がいます。薬の輸入には医師免許が必要となります。個人輸入の場合、類似品の可能性が高くなり、フィナステリドの成分が少量の場合やまったく入っていない場合もあるようです。医療機関で購入することを必ず守って下さい。
初期脱毛について
フィナステリドの初期脱毛のメカニズムは未だに不明な部分もありますが、初期脱毛は発毛までの過渡期にあたるもではないかとの説が有力になっています。
フィナステリドを服用すると、脱毛が抑制されて再び正常なヘアサイクルに戻るため、それまで生えていた抜け落ちやすい毛髪が一時的に抜け落ちます。これが、「初期脱毛」ですが、発毛へのプロセスの一環と考えると、初期脱毛は正確には副作用ではなく、フィナステリドが効いていることの証明になるといえます。
治療を継続すればその後抜け毛が減っていきます。個人差がありますが、最初の1ヶ月ほどです。初期脱毛が起こらない方もいますが、発毛には特に因果関係はありません。